『パラサイト 半地下の家族』のご紹介
今回ご紹介するのは、現在公開中の韓国映画、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』です。
あらすじ
”半地下住宅という、窓を開ければ路上で散布される消毒剤が入ってきたり、水圧が低いためにトイレが家の一番高い位置にあったりする、非常に住みにくい環境で生活する貧しいキム一家の長男が、ひょんな事から高台の大豪邸に住むパク一家の長女の家庭教師をすることになり…”というお話。
受賞歴
昨年の第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画として初めて最高賞のパルムドールを受賞。また、第92回アカデミー賞では、国際長編映画賞/作品賞/監督賞/脚本賞の計4部門を受賞しました。特に作品賞を外国語で製作された映画が受賞するのは史上初です。
評価が高い理由
やっぱり、ポン・ジュノ監督のセンスが光っているからと、ホン・ギョンピョの撮影がすごいから、あと何といっても、パク家の長女、パク・ダヘ役のチョン・ジソが可愛いのが最大の理由だと考えます。
チョン・ジソはもともと本名のヒョン・スンミンという名前で韓国のドラマなどに出演していたそうですが、その前は何と、フィギュアスケートの選手だったのです!
監督から一言
ポン・ジュノ監督は映画評論家の町山智浩氏によるインタビューで、以下のように語っています。
ここ数年で『パラサイト』と同じく格差と家族をテーマにした映画が世界各地で作られています。日本の是枝裕和監督の『万引き家族』、イギリスのケン・ローチ監督の『わたしは、ダニエル・ブレイク』『家族を想うとき』、アメリカのジョーダン・ピール監督の『アス』。でも私たちは話合って共闘しているわけではありません。それぞれの国の大事な問題に取り組んだら偶然、そうなったんです
格差と家族を描いた映画
2016年の香港映画、ウォン・ジョン監督の『誰がための日々』もおすすめです。主演の余文乐(ショーン・ユー)と曾志伟(エリック・ツァン)の演技が素晴らしく、これを観た当時は感服しました。
この映画の中でも、香港の狭苦しい部屋が印象的に映し出されています。
NETFLIXでも観れますので、『誰がための日々』で検索してみてください。
〆の1枚(または1曲)
今回は、映画の中である人が叫ぶ印象的な言葉に掛けまして…
RHYMESTERの3rdアルバム『リスペクト』です。『キング オブ ステージ』や『B-BOYイズム』や『耳ヲ貸スベキ』など、JAPANESE HIPHOPの名曲が揃ったアルバムですが、個人的には断然『ビッグ・ウェンズデー』こそ名曲だと思っています!
*1:『パラサイト 半地下の家族』パンフレットからの引用